◆◆◆スペイン人のヨメ、たまげる◆◆◆ KEIJI MUTSUDA
〜生原油輸出の裏話〜
実は本当はこのオイル、私は化粧品に使おうと思って自分の家の倉庫に
ストックしておいたオイルでした。以前ガイドの仕事でレリダ村を訪れた
時、現地の農家の倉庫にひっそりおかれている容器を見つけました。
「これもオリーブオイルですか?」そう聞くと村長さんは、「ああ、それは
残って古くなっているオイルだよ。イタリア人がブレンド用に持っていく
よ。」と。「じゃあ、私に少しわけてもらえないですか?」
以前からハーブを使った石けんを製造していた私は、すぐにそのオイルを
石けんに利用する事を思いつきました。通常、オリーブオイルなどの植物
オイルを使って石けんやボディオイルを作る時は、刺激が強かったり、味が
悪かったりで食品として製品にならないようなオイルを機械的に精製した
ピュアオイルを使うのが常識です。食用で十分通用するオイルを化粧品用に
使うなどと贅沢な事をする人は、まずいないのです。でも私はこのエクストラ
バージンオイルを使って化粧品にしたら面白いんじゃないか?と考えたのです。
ですから、自分の倉庫に持ち帰っていろいろと試作を続けていました。
そんなある日、スペイン人の妻が私の仕事場にやってきて言いました。
「ねえ、オリーブオイルきらせてしまったんだけど、使えるオイルない?」
「オリーブオイル?倉庫にあるからそれでよけりゃ使えば?料理にも使えるん
じゃない。」「よかった。じゃあ、少しもらうわよ。」
そういって私のオイルを持ち帰った妻ですが、数十分後、今度は電話がかかっ
てきました。「ちょっと、さっきのオイル一体どこから持ってきたの?」慌た
だしくしゃべる妻の様子に驚きながら、聞きました。
「レリダのオイルだけど、なんで?」
「こんな美味しいオイル、たべたことない!」
えっ?!?!?!?!?!?!
…そうです。化粧品に利用する事ばかり考えていた私は、まさかこのオイル
がそんな美味しいものだとは思いもしなかったのです。妻はバルセロナの街で
育った都会っ子ですが、料理の腕には自信があるようで、普段使うオリーブ
オイルは高級食材が集まるスーパーで調達していました。それが私が全く別の
目的でわけてもらってきたこのオイルの方が、美味しいというのですがら驚き
です。「今度レリダに行ったら、一年前のオイルじゃなくて、初搾りのフレッ
シュなやつもらってきてね。」と、妻。
それもそうです。日本のお米で言えば、いくら新潟のコシヒカリと言えど、
古米と新米の旨味が違うのは当たり前です。もちろんオイルだって搾りたてが
一番なのですから。こうして私はレリダの石臼搾りオイルの魅力に取り付かれ
ていく事になるわけですが、気づかせてくれた妻には感謝しないといけない
ですね。
ちなみに、当初の目的通りレリダ産のエクストラバージンオイルを使った
石けんとボディーオイルも間もなく製品化できそうですので、いずれ日本の
皆さんにもお届けできると思います。乞う!ご期待!